長野県 野沢温泉 共同浴場 公衆浴場 温泉巡り③

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戦ってさえくれなかった仙人に敗れた僕は
向かいのコンビニでほろ苦い缶ビールをあおった

ちょうどその時、振りだした雨
そのさまは、まるで僕の心を表していたかのように弱々しく泣いているようだった

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上昇した体温で吹き出す汗、それに反比例するかのように下降するテンション。
このアンバランスな状態を落ち着かせるため
近くにある神社へ散歩する事にした

ビールを飲み終える頃には雨も弱まり、血中にはアルコールが心地良く巡っていた

「湯澤神社」

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野沢温泉村役場から東へ入った突き当たりに境内があり
鳥居をくぐり急な石の階段を上ると六地蔵や温泉薬師堂など立派な建物がそこにはあった

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なかでも僕が目を見張ったのは建物にあしらわれた迫力ある彫刻の数々

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彫刻はその作風から江戸時代中期
この地方で活躍した越後の工匠、岩崎嘉一とその一門の作品と推定され
建築当初の様式をよく伝えていることなどから、村有形 文化財に指定されている・・・と、ググッたらヒットしたのでそのままコピペして貼り付けたからあまり信用するんじゃないぞ。

ホントかどうかは分からないが、なるほど立派な彫刻だ
気付けば僕は河原湯での出来事などすっかり忘れ、湯澤神社の歴史ある建物などを何十分も夢中で見入っていた

古の時代に思いを馳せ、心落ち着く場所
外湯めぐりもいいがこの湯澤神社も、野沢温泉に訪れた際はぜひ立ち寄ってほしい

雨もすっかりあがり気持ちもスッキリしたところで、次の共同浴場へ

「十王堂之湯」

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ここは他とは雰囲気が異なり男湯は2階にある
階段を上がり、ゆっくりと十王堂之湯への扉を開けた

ここも脱衣所と浴場が同じ造りで、
すでに地元の方らしき先客がいた
60代ぐらいだろうか
漢が一人背中を向けあぐらをかいていた

先ほどと同様、会釈をするもスッと視線をはずし洗体を続けるその風貌は眼光鋭い浅黒いスキンヘッド

河原湯の足もみ仙人が脳裏をよぎる
そう言えばあのジジイ足のマッサージは済んだのだろうか

僕はそんな事を想いながらまずはかけ湯
少しアツいが入れなくはない
むしろ入ってみるとなかなかどうして、とても気持ちがよい
少しエメラルドグリーン色した湯は目でも楽しませてくれる・・・が、

視線の先には眼光鋭い浅黒いスキンヘッドの漢
今度はシャンプーをしていた

なるほど
身体はボディーソープ、頭はシャンプー
毛がないのだから頭もボディーソープでそのままいっちゃえばよくね?

そんな事を少しでも言ってみろ
俺のマグナムが火を噴くぜ
てな事を言いそうなダーティーハリーの様な鋭い眼光で
メリットのシャンプーを少量手にとり頭にやさしく塗っていた。

しばらくすると、弱酸性のシャンプーを使う眼光鋭い浅黒いスキンヘッドの漢は
立ち上がり、出していた水をおもむろに止めて出て行った。

たしかにルールとしては水を止めて出ましょうとあるが、まだふえすの旅人が入ってるでしょうが!
そんな事をぶつぶつ言いながら浴槽に入ると・・・

ぬるくもなくアツ過ぎでもなく。
入ると一瞬肌に感じるピリピリとした刺激
しかし、それを我慢すると心地の良いアツさが全身を包み込んでくれる
何という事でしょう
匠の手によって十王堂之湯はふえすの旅人を満足させる温度に調整されていたのでした。

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ぶっきらぼうで、でも優しい眼光鋭いスキンヘッドの弱酸性野郎がプレゼントしてくれた十王堂之湯を
僕はいつまでもいつまでも楽しんだのだった。

つづく

谷本潤矢

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もうひとつの顔【温泉ふえす】の呑みニスト 兼 宴会部長

文章や写真、動画などを駆使して温泉の魅力を国内外に発信しながら、オリジナルタオル「温泉ふえす」タオルを肩にぶら下げ、さまざまな出逢いを求めて                                                全国をまわる。

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